EC・通販物流倉庫のAPI連携について解説
2024年 03月21日
この記事ではECサイトと通販物流倉庫のAPI連携で何ができるのか、また導入する際のメリットデメリットを解説していきます。
API連携の概要
各ECサイトと物流システムが注文情報・在庫情報・商品情報等のデータを自動で共有します。 これによりExcelデータやCSVデータ等、ファイルでのやり取りが不要となり、作業時間を削減し効率的で正確な業務運営が実現されます。
利用するAPIアプリによって連携できる機能は異なりますが、下記は代表的なAPI連携の機能です。
- 受注情報(受注データ取得、荷物番号更新、受注ステータス更新等)
- 商品マスタ
- 在庫情報
ECサイトや物流システムによっては、APIサービスで初期費用や月額利用コストがかかる場合があります。
件数やリクエスト数、データ転送量等に応じて費用が変わる場合もありますのでコストの事前確認が必要です。
API連携導入のメリット・デメリット
API連携導入のメリット
業務工数削減
通販物流倉庫へアウトソーシングしている場合
- ECサイトから受注データをダウンロード
- 物流倉庫システムへ受注データをアップロード
- 倉庫作業の完了を待って実績データをECサイトに反映
上記の作業が受注処理の一般的なケースかと思います。API連携を導入することによって上記の作業が削減されます。
短時間だとしても日々行っている作業だからこそ、積み重なると大幅な時間削減ができることになります。
業務の効率化
- 教育の簡略化
- 人為的ミスの防止
ECサイトでの作業を複数名で行う場合、作業マニュアルを作成し教育しているケースも多いかと思います。
運営が順調に進めばECサイトも増え、マニュアルの種類も多くなります。
APIで処理が自動化されたら、マニュアルも簡略化され、教育に掛かる時間を削減できるのではないでしょうか。
人が作業をするという事はミスが必ずついてまわるものです。
「決まった処理を実行する」という点では、人間よりも機械の方が得意と言えます。
通販運営では一つのミスがお客様からの評価を悪くする場合もありますので、ヒューマンエラーの防止策としても有効です。
API連携導入のデメリット
セキュリティリスク
API連携は外部とのデータの授受が発生するため、不正アクセスやデータ漏洩のリスクが存在します。 十分なセキュリティ対策が必要です。
サーバー障害の影響
ECサイトや物流倉庫システムのサーバーがダウンした場合、データ連携が行えず、業務に影響を与える可能性があります。 どちらのサーバーが障害になるかにもよりますが、障害が発生した際の対処方法も事前に準備しておくと良いでしょう。
仕様変更の影響
ECサイトがAPIの仕様を変更すると、それに合わせて物流倉庫システムは仕様を変更する必要があります。 きちんと対応がされていない場合、通信エラーやデータ連携に不具合が生じる可能性があります。
まとめ
API連携を利用すれば、業務の自動化と効率化が図れます。 商品管理・在庫管理・受注処理を連携することで、手動作業の工数削減や作業ミスの低減が期待できます。 APIの提供事業者によってコストや機能は異なりますので、事前に自社の要件にあった事業者に依頼すると良いでしょう。