海上輸送の相場はどのくらい?

2024年 09月19日

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40ftや20ftのコンテナで海外から商品を輸入する場合、基本的には海上輸送をして日本に運んできます。

この記事では、そんな海上輸送にかかる費用について解説していきます。


そもそも海上輸送とは

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海上輸送とは、船舶を用いて貨物や物資を運ぶ物流手段で、特に国際貿易において不可欠な輸送方法です。

船舶を使うことで、大量の貨物や大型の荷物を効率的に長距離輸送できる点が大きな特徴となっています。

輸送する貨物の種類は多岐にわたり、コンテナをはじめ重量物や特殊な機械類なども対応可能になっています。

これは、貨物の大きさや形状に合わせてさまざまな船や輸送手段が選ばれるためです。

また、海上輸送の最大のメリットはコストパフォーマンスに優れていることです。

大量の貨物を一度に運ぶことができるため、輸送コストが抑えられ特に鉄道や航空輸送に比べて経済的となっています。

さらに、世界中の多くの国が海に面しているため、遠隔地との貿易や物流を円滑に行うことが可能です。

国内外の物流企業が連携し、効率的なネットワークを構築しているため、グローバルな輸送の要となっています。


海上輸送の流れ

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海上輸送の流れは下記のとおりです。

  1. 集荷:工場や倉庫から貨物を集荷し、輸出を行う港へ運びます。
  2. 搬入:港に到着した貨物は、コンテナヤードに一時的に保管されます。
  3. 輸出通関:貨物は関税局に申告され、必要な書類や許可書類を提出して検査を受けて輸出許可を得なくてはなりません。
  4. 積荷:輸出許可が出た貨物は船に積み込まれます。
  5. 出港•着港:貨物積み込み後、海上輸送が行われます。
  6. 搬出:貨物は船から降ろされ、再度コンテナヤードに一時保管されます。
  7. 輸入通関:貨物は関税局に申告され、輸入のための検査や書類確認が行われます。
  8. 配達:指定された倉庫等に運び込みます。

海上輸送運賃の決定方式は?

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海上輸送運賃の決定方式は、「自由運賃」と「表定運賃」の2つです。

ここからは、そんな海上輸送運賃の決定方式について解説していきます。

自由運賃

自由運賃は、市場の供給と需要によって価格が決まる方式です。

貨物を運ぶ際のスペースに対する需要や運送コストを基準として、運賃が設定されます。

市場の状況に応じて、季節や経済の影響で料金が変動しやすいのが特徴です。

運賃は自由契約に基づき、価格の上限と下限が調整されるため、非常に柔軟な運賃決定方式となっています。

表定運賃

表定運賃は、政府機関の認可によって定められる料金です。

この運賃は、運賃表(タリフ)として一般に公表されており、特定の航路では海運同盟による協定運賃が採用されることもあります。

これにより、過剰な競争を防ぎつつ一定の価格帯で安定した輸送サービスを提供することが可能です。

このように、海上運賃は市場の影響を受けやすい自由運賃と公的な決定による安定した表定運賃という2つの方式によって決定されています。

それぞれの特徴を理解し、適切な選択をすることが重要です。


海上輸送運賃の大まかな金額を知るには

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海上輸送運賃の大まかな目安を調べるためには、いくつかの方法があります。

ここからは、海上輸送運賃の目安を知る方法について解説していきます。

JETROの「投資関連コスト比較調査」

JETRO(日本貿易振興機構)が提供している「投資関連コスト比較調査」では、各国の輸送費の大まかな目安を確認することが可能です。

この調査データは、JETROの公式ウェブサイトからダウンロードできるEXCELファイルに掲載されており、各都市や国ごとに輸送費の目安が記載されています。

具体的には、シート上の「都市(国)」の「輸送費」という項目に輸送費の大まかな目安が記されています。

このデータを参考にすることで、どの地域への輸送にどれくらいの費用がかかるのか大まかに把握することが可能です。

World Free Ratesの「Freight Calculator」

もう一つの方法として、World Free Ratesというサイトが提供する「Freight Calculator」を利用する方法があります。

このツールを使うと、出発地と目的地、貨物の種類やサイズなどを入力することで輸送費の見積もりを簡単に算出することができます。

ただし、このサイトは英語のみ対応しているため、日本語での利用には注意が必要です。

これらの方法を活用することで、正確な見積もりを取る前に海上運賃の大まかな費用感を掴むことが可能です。


海上輸送の費用を抑えるには?

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海上輸送は、コンテナサイズや数量、輸送先などでも大きく変わり輸送業者間でも大きく価格が変わります。

これは、得意な地域がそれぞれ違く取扱量にも違いがあるためであり、大量荷扱いがある地域ではコストを削減した運賃での輸送が可能となるからです。

また、コンテナ満載ほどの荷物がないのであればLCL(レス•ザン•コンテナ•ロード)と呼ばれる方法を使うことで低コストでの輸送を実現することができます。

LCLは、ひとつのコンテナに複数の荷主の貨物を混載する方法であり、少量の荷物を低コストで運ぶことができます。

ただしこの方法は、到着時間が不確定で荷揚げの手間が増えることがデメリットとなるので注意が必要です。


まとめ

ネット通販ビジネスが拡大していく中で、取扱量が多くなってくると輸送コスト削減のため海上輸送も視野に入れる必要があります。

相場を把握し、効率的な輸送を実現しましょう。


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