一般の倉庫やトランクルームでピアノを保管するリスクとは?

2025年 12月11日

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一般の倉庫やトランクルームでピアノを保管するのは、大きなリスクが伴います。

この記事では、そんな一般の倉庫やトランクルームにピアノを保管するリスクについて解説していきます。


ピアノ保管に必要な最適環境はどのような環境?

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ピアノを良好な状態で長く維持するためには、特に湿度と温度の管理が欠かせません。

ピアノは木材や金属、フェルトといった天然素材で構成されており、これらは環境の変化に敏感に反応します。

ここでは、そんなピアノ管理に必要な湿度と温度について解説していきます。

湿度は「40〜60%」が絶対条件

ピアノの保管で最も優先すべきは湿度管理です。

木材は湿度によって大きく膨張・収縮するため、湿度が40%を下回ると

・木材の収縮

・鍵盤の動作不良

・響板のひび割れ・反り

などのトラブルにつながります。

逆に湿度60%を超えると、

・木材の膨張(鍵盤が戻らないなどの不具合)

・金属部品の錆

・内部へのカビ発生

といった深刻な影響が出ます。

特に日本は梅雨〜夏の高湿度、冬の極端な乾燥があり湿度差が激しいため注意が必要です。

自分自身で管理する場合は除湿器・加湿器・湿度調整剤を活用し、できる限り湿度を一定に保つことが重要となるでしょう。

温度は「急激な変化を避ける」のが最重要

ピアノに適した温度は一般的に18〜25℃とされますが、温度自体よりも大切なのは急激な温度変化を避けることです。

次のような環境は避ける必要があります。

・エアコンを急に強くつける場所

・直射日光が当たる部屋

・暖房器具の近く

・窓辺の冷暖差が大きい場所

また急な温度変化は、木材や金属の膨張・収縮を引き起こし、

・調律の大きな狂い

・内部パーツの変形

・故障

につながります。


温度管理のないトランクルームや倉庫は危険!その理由

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引っ越しやリフォームなどで一時的にピアノを預けたいとき、「近所のトランクルームや貸し倉庫で良いのでは?」と思うかもしれません。

しかし、一般的な屋内型・屋外型トランクルームや貸し倉庫は、そもそもピアノ保管を想定した施設ではないため多くのリスクが存在します。

ここからは、そんなリスクについて解説していきます。

湿度管理が不十分で劣化の原因に

湿度が40〜60%に保たれていないトランクルームや貸し倉庫では、

・カビの大量発生

・木部の割れ

・フェルト部品の変形

・金属パーツの錆

が発生する可能性が高いです。

「数週間だけだから大丈夫」と思う方もいますが、湿度の高い季節はたった数日の放置でカビが生えることも少なくありません。

温度の急変で調律が狂う・部品が痛む

外気温の影響を受けるトランクルームや貸し倉庫は、夏場には内部が40℃を超えることもあります。

冬は5℃以下に下がる場合もあり、ピアノにとって理想値を大きく外れます。

さらに季節による温度差ではなく、

・昼夜の温度差

・急な外気温変化

などによって、部品の膨張と収縮が繰り返され、故障の原因になるでしょう。

床の耐荷重不足

アップライトで200〜250kg、グランドでは300kg以上あります。

貸し倉庫では問題なことが多いですが、トランクルームはこの重量に耐える設計ではないこともあり

・搬入を断られる

・床が沈む、傾く

・故障時の補償対象外

といったトラブルにつながります。

搬出入経路の問題

トランクルームでは、

・通路が狭い

・階段しかない

・エレベーターが小さい

といった問題が多く、搬入自体ができないケースもあります。

無理に動かすとピアノに傷がつく可能性もあるでしょう。

保険の補償対象外であることが多い

ピアノ保管に特化していないトランクルームや貸し倉庫では、楽器など高価品の破損は補償対象外となっている場合が多いです。

結露や高湿度によるカビ、湿度変化による損傷はすべて自己責任になることもあります。

正しい選択肢はピアノ保管に特化した倉庫

ピアノを安全に保管したい場合は、

・温度が年間を通して18〜25℃で維持

・湿度40〜60%を24時間管理

・振動・防音対策

・充分な耐荷重

・ピアノ専用保険

などが整っている ピアノ専用の定温倉庫が最適です。

また、サービスによっては専門業者による

・定期点検

・湿度管理剤の交換

・清掃

なども依頼できるため、長期預ける場合も安心です。


まとめ

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ピアノは環境の影響を受けやすいデリケートな楽器であり、湿度40〜60%、温度18〜25℃を保つことが長期使用の鍵です。

しかし、一般的なトランクルームや貸し倉庫は温度・湿度管理が不十分で、カビ・ひび割れ・調律の狂い・金属の錆など重大なトラブルにつながる危険性があります。

ピアノを安全に保管したい場合は、必ず 定温・定湿のピアノ保管専用倉庫を選ぶことが重要です。

費用を節約しようとしてピアノ保管に特化していないトランクルームや貸し倉庫に預けてしまうと結果的に修理費が高額になるケースも多く、長期的には専用倉庫のほうが安心で経済的と言えるでしょう。


参考URL

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