今すぐできる!EC倉庫の整理術とは?

2025年 06月22日

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取引が多くなり、倉庫を借りてみたけど想定よりも必要スペースが多いという場合は、スペースの無駄を少なくすることが重要です。

この記事では、そんなスペースの無駄を少なくするための整理術について解説していきます。


倉庫整理の基本は「5S」「3定」「見える化」

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倉庫整理を成功させるには、以下の3つの視点が欠かせません。

  • 5S:整理・整頓・清掃・清潔・躾
  • 3定:定品・定位・定量
  • 見える化:誰が見てもすぐ分かる状態をつくる

この考え方はもともと製造業の現場で生まれたものですが、EC倉庫でも非常に有効です。


5Sの基本と3定•見える化の流れ

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ここからは、先ほど紹介した5Sの基本と3定•見える化の流れについて解説していきます。

整理:不要なモノは思い切って処分

まずは倉庫内にあるすべての商品・資材を見直し、「必要なモノ」と「不要なモノ」を仕分けましょう。

売れ残り品や破損品、用途不明な備品が場所を取っている場合は、保管コストと作業効率を下げる原因になります。

整頓:「3定」で置き場所・量をルール化

次に必要なのは「整頓」です。

ここでは「3定」——定品(置くもの)、定位(置く場所)、定量(置く量)を明確に決めることがポイントです。

例:

  • 定品:A商品は5個ずつ管理
  • 定位:B商品は棚2列目左から3番目
  • 定量:C商品は最大20個、最低5個

整頓が徹底されると、「探す」「迷う」「入れ直す」といったムダが激減します。

清掃:見える化の前提になる環境づくり

倉庫が汚れていては、いくらルールを決めても機能しません。

清掃は定期的にスケジュールを組み、埃やゴミがたまらない状態を保ちましょう。

日々の清掃が、後述する「見える化」の実現にもつながります。

清潔:きれいな状態を維持する

一度整えた倉庫も、放っておくとすぐに元通りになります。

清掃と整頓を継続する仕組みをつくり、「いつもキレイな倉庫」を維持できるようにしましょう。

躾(しつけ):自律的に取り組める体制づくり

ルールを作るだけでは長続きしません。

従業員一人ひとりが「なぜこれが大事なのか」を理解し、日常的に5Sを意識できるような教育や仕組みづくりが不可欠です。

ここで大切なのは「やらされる整理」ではなく、「自らやる整理」にシフトすることです。

在庫管理は商品特性に応じて対応を変える

ECで扱う商品はすべて同じ扱いでよいわけではありません。

以下のように商品の特性に応じて保管や出庫の仕方を工夫しましょう。

  • 売れ筋商品:出荷頻度が高いため、出荷作業スペースの近くに配置
  • 定番商品:在庫量が安定しているので、棚の中央〜上段に配置
  • 流行商品:需要の変動が激しいため、柔軟なスペースに配置
  • 見せ筋商品:販売数より見た目やブランディングが重視される商品。ロケーションは優先度を下げる

商品特性に応じた配置・管理を行うことで、在庫過多や欠品のリスクも減らせます。


保管方法を最適化することで効率の良いスペース活用ができる

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衣類や雑貨などの小物類や少量のものをパレットで保管したり、逆に一度で大量に入荷するものを棚で保管したりすると、保管スペースが非効率になってしまうこともあります。

パレット保管であれば、パレット幅と一定の高さまで定額で利用可能な場合が多いため、そこまで量がないのであれば、棚で個別に保管するのがおすすめです。

また、量が多いのに棚で個別に保管している場合には、パレット保管に切り替えてスペースを圧縮できないか検討してみると良いでしょう。

ちなみに、衣類はハンガーで管理して保管するのもおすすめです。

このように現状の保管方法を見直し、最適な保管方法にすることで効率の良いスペース活用をすることが可能です。


倉庫スペース自体を借りているなら商品に合ったラックを活用

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倉庫で使用するラックは、保管する商品の大きさ・重さ・種類、そして倉庫の空間に合わせて選ぶことが重要です。

たとえば、「中量ラック・中軽量ラック」は、軽〜中程度の重量の商品に適しており、棚の高さ調整も可能で、収納効率の向上に役立ちます。

また「高層ラック」は、縦の空間を有効活用できるため、小物や多品種の商品を限られたスペースに整理するのに最適です。

さらに「パレットラック(重量ラック)」は、大型商品や重量物のパレット保管に適しており、積載量も多く、フォークリフトとの併用で効率的な作業が可能になります。

このようにラック選びを最適化することで、保管効率や作業導線が大きく改善されます。


まとめ

EC倉庫の保管は、保管方法の見直しやラックの活用、5Sの徹底で効率化することが可能です。

取扱量が増えてきた、スペース費用が多くなってきて困っているといった悩みがある場合、今回紹介した保管方法の見直し、ラックの活用、5Sの徹底を実践してみてはいかがでしょう。


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