はじめての物流代行サービス選び|比較ポイント・費用と契約前の準備ガイド
2026年 02月16日
ECビジネスが成長すると、商品管理や発送、在庫管理といった物流業務に膨大な時間と人手がかかるようになります。「在庫管理が追いつかない」「発送ミスが増えてきた」「本業に集中できない」そんな悩みを抱えていませんか。
そんなときに頼れるのが物流代行サービス(物流アウトソーシング)です。物流を専門業者に委託することで、効率化と事業成長につなげることができます。本記事では、初めての方向けに選び方のポイント、費用相場、契約前の準備まで徹底解説します。
目次
物流代行サービスとは?知っておくべき基礎知識
1-1. 物流代行サービス(3PL)の基本
物流代行サービスとは、EC事業者に代わって在庫管理・ピッキング・梱包・発送などの物流業務を一括して請け負うサービスです。3PL(サードパーティ・ロジスティクス)とも呼ばれ、物流の専門業者がノウハウと設備を活用して効率的な物流を実現します。
物流代行サービスが対応する業務
- 入庫・検品:商品の受け入れ・数量・外観チェック
- 在庫管理:リアルタイムの在庫数管理・システム連携
- ピッキング:注文に応じた商品のピックアップ
- 梱包:丁寧な梱包と緩衝材の封入
- 発送:配送業者への引き渡しと追跡番号の連携
- 返品対応:返品商品の検品と再入庫処理
1-2. 倉庫代行との違い
「倉庫代行」と「物流代行」は似ていますが、対応範囲が異なります。
| サービス名 | 対応範囲 | 特徴 |
|---|---|---|
| 倉庫代行 | 保管スペースの提供が中心 | 在庫の保管のみ。発送作業は別途依頼が必要 |
| 物流代行(3PL) | 入庫〜発送まで一括対応 | 物流業務全般をワンストップで委託可能 |
ポイント:EC事業者には、入庫から発送まで一括対応できる「物流代行(3PL)」が最適です。
1-3. 2026年の物流代行市場トレンド
EC市場の拡大に伴い、物流代行サービスの需要は年々増加しています。2026年の主なトレンドは以下の通りです。
- 自動化・DX化の進展:ロボットやAIを活用した効率化
- 小ロット対応の強化:スタートアップ・中小企業向けプランの充実
- 当日配送の標準化:即日配送ニーズへの対応
- サステナビリティ:環境配慮型の梱包材・配送手段の採用
物流代行を導入する5つの大きなメリット
メリット1:本業に集中できる
物流業務をアウトソーシングすることで、商品企画・マーケティング・顧客対応など本業に集中できるようになります。
時間削減の具体例
- 在庫管理の時間:週10時間 → 0時間
- 梱包・発送作業:1日3時間 → 0時間
- 配送業者とのやり取り:週5時間 → 0時間
▶ 合計で週18時間以上の時間を本業に充てられます!
メリット2:人件費・固定費を削減できる
自社で物流を行う場合、倉庫の賃料・人件費・設備投資など多額の固定費がかかります。物流代行なら変動費化でき、繁忙期・閑散期に応じた柔軟なコスト管理が可能です。
| 項目 | 自社物流 | 物流代行 |
|---|---|---|
| 倉庫賃料 | 月15〜30万円 | 不要 |
| 人件費 | 月30〜50万円(2名想定) | 不要 |
| 設備投資 | 50〜100万円(初期) | 不要 |
| 物流費用 | — | 出荷数に応じた変動費のみ |
メリット3:配送スピードとサービス品質が向上
物流のプロが対応することで、配送スピードとサービス品質が大幅に向上します。
- 当日出荷:午前中の注文を当日発送(自社では困難)
- 梱包品質の向上:プロの梱包で破損率を低減
- 配送ミスの削減:システム連携で誤配送を防止
- 追跡対応:リアルタイムの配送状況確認
メリット4:繁忙期の急な出荷増にも対応できる
セール期間や年末年始など、出荷数が急増する繁忙期でも安心です。物流代行業者は人員と設備に余裕があるため、柔軟に対応できます。
注意:繁忙期対応の可否は業者によって異なります。契約前に確認しましょう。
メリット5:システム連携で在庫管理が効率化
多くの物流代行業者は、EC CartやWMS(倉庫管理システム)との連携が可能です。リアルタイムで在庫数を把握でき、欠品や過剰在庫を防げます。
連携可能なシステム例
- Shopify、BASE、STORES、カラーミーショップなどのECカート
- 楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングなどのモール
- 各社独自のWMS・基幹システム
物流代行サービスの選び方|比較すべき7つのポイント
ポイント1:対応可能な出荷数・商品種類
自社の月間出荷数や取扱商品に対応できるか確認しましょう。
| 出荷数 | 推奨業者タイプ |
|---|---|
| 〜100件/月 | 小ロット対応可能な中小業者 |
| 100〜1,000件/月 | 中規模物流代行業者 |
| 1,000件以上/月 | 大手物流代行業者・3PL専門企業 |
取扱商品の確認ポイント
- 冷蔵・冷凍商品に対応しているか
- 大型商品・重量物の保管・配送が可能か
- アパレル向けの検針・タグ付けに対応しているか
- 化粧品・医薬部外品の許可を取得しているか
ポイント2:料金体系の透明性
料金体系が明確で、隠れたコストがないか確認しましょう。見積もり段階で以下を必ずチェックしてください。
- 基本料金(月額固定費)
- 保管料(坪単位 or パレット単位)
- 入庫・検品料
- ピッキング・梱包料
- 発送料
- システム利用料
- その他オプション費用
ポイント3:システム連携の柔軟性
自社のECカートやモールと連携できるか、APIの有無を確認しましょう。システム連携があれば、受注データが自動で倉庫に送信され、手作業を大幅に削減できます。
ポイント4:拠点の立地とエリアカバー率
物流拠点が主要顧客エリアに近いほど、配送コストと時間を削減できます。
理想的な拠点配置:関東・関西・九州など複数拠点があると、翌日配送エリアが拡大します。
ポイント5:カスタマーサポートの充実度
トラブル発生時に迅速に対応してくれるか、専任担当者がつくかを確認しましょう。
- 営業時間内の電話・メール対応
- 専任担当者の有無
- トラブル発生時の対応フロー
- 定期的な運用報告の有無
ポイント6:契約期間と解約条件
契約期間の縛りや解約時の違約金を確認しておきましょう。初めての導入の場合、短期契約から始められる業者がおすすめです。
注意:最低契約期間が1年以上の業者もあります。
ポイント7:実績と口コミ・評判
同業種・同規模の事業者での導入実績があるか、口コミや評判を調べましょう。
- 公式サイトの導入事例
- 比較サイト・レビューサイトの評価
- SNSでの評判
- 知人・業界仲間からの紹介
物流代行の費用相場と料金体系
基本的な料金体系
物流代行の料金は、大きく分けて以下の項目で構成されます。
| 料金項目 | 内容 | 相場 |
|---|---|---|
| 基本料金 | 月額固定費(システム利用料含む) | 1〜3万円/月 |
| 保管料 | 坪単位またはパレット単位 | 5,000〜15,000円/坪 |
| 入庫・検品料 | 商品受け入れと数量・外観チェック | 10〜50円/個 |
| ピッキング料 | 商品のピックアップ | 20〜50円/個 |
| 梱包料 | 梱包材込み | 50〜150円/個 |
| 発送料 | 配送業者への引き渡し | 実費(300〜800円/個) |
月間出荷数別の費用シミュレーション
月間出荷数ごとの費用目安をシミュレーションします(小型商品想定)。
| 出荷数/月 | 月額費用目安 | 1個あたり費用 |
|---|---|---|
| 50件 | 5〜8万円 | 1,000〜1,600円 |
| 100件 | 8〜12万円 | 800〜1,200円 |
| 500件 | 30〜40万円 | 600〜800円 |
| 1,000件 | 50〜70万円 | 500〜700円 |
ポイント:出荷数が多いほど、1個あたりの費用は安くなります。スケールメリットを活かしましょう。
コストを抑えるポイント
費用削減のコツ
- 複数社見積もり:最低3社から見積もりを取る
- 梱包の簡略化:過剰な梱包を避ける
- システム連携の活用:手作業を減らして人件費削減
- 在庫回転率の向上:保管料を最小化
- 繁忙期対応の事前相談:急な増加でも追加費用を抑える
契約前に準備しておくべきこと
1. 現状の物流業務を整理する
物流代行業者に正確な見積もりを依頼するため、現状を整理しましょう。
整理すべき情報
- 月間出荷数(平均・最大・最小)
- 取扱商品数(SKU数)
- 商品サイズ・重量
- 在庫保管量(現在・最大想定)
- 配送先エリアの割合
- 返品率・返品対応フロー
2. ECカート・基幹システムの情報を確認
システム連携がスムーズに進むよう、以下を確認しておきましょう。
- 使用中のECカート名・バージョン
- API連携の可否
- 受注データのCSV出力形式
- 在庫連携の希望頻度(リアルタイム or 1日1回など)
3. 業務フローを図式化する
現在の業務フローを図にまとめることで、業者との打ち合わせがスムーズになります。
業務フロー例
受注 → 在庫確認 → ピッキング → 検品 → 梱包 → 発送 → 追跡番号登録 → 顧客への通知
4. 予算を明確にする
月額費用の上限を決めておくことで、業者選びがスムーズになります。
| 費用項目 | 目安予算 |
|---|---|
| 初期費用 | 5〜20万円 |
| 月額固定費 | 1〜3万円 |
| 変動費(出荷数に応じて) | 5〜50万円 |
5. スモールスタートの検討する
導入初期は規模を絞った「スモールスタート」から始めましょう。1〜3ヶ月の期間で以下を確認し、実際の使い勝手や導入効果を検証します。
- 配送スピードと品質
- カスタマーサポートの対応
- システム連携の精度
- 実際のコスト
失敗しない業者選びのチェックリスト
物流代行業者を選ぶ際の最終チェックリストです。契約前に必ず確認しましょう。
最終チェックリスト
こんな業者は避けるべき
要注意ポイント
- 料金体系が不明瞭で追加費用の説明がない
- 見積もりが曖昧で詳細が書かれていない
- 導入実績が少なく評判が悪い
- 契約期間が長すぎる(2年以上など)
- 解約時の違約金が高額
- カスタマーサポートの対応が遅い
まとめ|適切な物流代行で事業を加速
物流代行サービスを適切に選ぶことで、コスト削減と事業成長を同時に実現できます。本記事でご紹介した選び方のポイントを実践し、最適な業者を見つけましょう。
物流代行導入の7つのポイント
成功のための行動スケジュール
- 1週目:現状整理・予算設定
- 2週目:業者リストアップ・一括見積もり依頼
- 3週目:見積もり比較・業者面談
- 4週目:契約・導入準備
- 2ヶ月目以降:本格稼働・運用改善
こんな方に特におすすめ
- 月間出荷数が100件を超えてきた
- 物流業務に時間を取られて本業に集中できない
- 繁忙期の出荷対応に苦労している
- 倉庫の賃料・人件費を削減したい
- 配送スピードとサービス品質を向上させたい
物流代行の導入は、EC事業の成長を加速させる重要な一歩です。本記事を参考に、最適な物流パートナーを見つけて、ビジネスをさらに飛躍させましょう!
参考URL
国立倉庫のEC通販物流代行サービス
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