直射日光はタイヤ保管の天敵?なぜ直射日光を避けなければならない?
2025年 12月20日
タイヤの劣化を早めるのは、直射日光とも言われています。
この記事では、タイヤ保管で直射日光を避けるべき理由について解説していきます。
直射日光がタイヤ保管の天敵と言われる理由
タイヤが直射日光を嫌う最大の理由は、紫外線と熱によってゴムが急速に劣化するためです。
ゴムは紫外線を受けると分子構造が破壊され、次第に硬化し、ひび割れが発生します。
特に、長期間動かさずに保管しているタイヤは表面の老化防止剤が行き渡らないため、さらに紫外線の影響を受けやすいです。
また、日光で温度が上がるとゴムの油分が抜け、柔軟性が失われやすくなります。
「直射日光を避けて保管しないとタイヤがパリパリになる」というのは、まさにこの仕組みが原因です。
タイヤメーカーも紫外線防止のための保護剤をゴムに配合していますが、あくまで日常使用で劣化しにくくするためのものであり、長期間の直射日光を完全に防げるものではありません。
だからこそ、保管時は“日陰”が絶対条件となります。
直射日光以外の劣化を早める要因
タイヤの寿命を縮めるのは紫外線だけではありません。
保管環境のなかには、次のように劣化を助長する要因が存在します。
紫外線(最も影響が大きい)
表面を硬化させ、ひび割れの原因になります。
高温・温度変化
高温・温度変化はタイヤ内部の油分が抜け、柔軟性を失う原因です。
湿気・結露
金属部分のサビ、ゴムの劣化につながります。
オゾン
空気中のオゾンはゴムを劣化させる性質があり、屋外の電気設備周辺などでは特に影響が出やすいです。
荷重による変形
置き方が悪いとタイヤが変形し、そのままクセがつく場合があります。
つまり、「日陰に置けばOK」というわけではなく、湿気がこもらず紫外線が当たらず高温にならない場所を選ぶことが重要です。
屋内で保管する場合のポイント
屋内保管は、理想的な保管方法のひとつです。
物置・玄関・室内など、日光が当たらない場所であれば、紫外線から完全に守ることができます。
ただし、以下の点に注意が必要です。
窓際は避ける
カーテン越しでも紫外線は通過します。
風通しを確保する
湿気がこもるとゴムや金属部分に悪影響があります。
盗難対策にもなる
特に高価なスタッドレスタイヤは屋内保管が安全です。
屋内であれば劣化スピードは大幅に抑えられるため、長期間保管するスタッドレスなどに最適な環境といえます。
屋外で保管する場合の注意点と対策
屋外保管は最も劣化が進みやすい保管環境です。
特に直射日光と雨風は避けられず、そのまま放置すると表面が硬化し、ひび割れや変色が発生します。
屋外保管する場合は、必ず次の対策を行いましょう。
専用のタイヤカバーを使用する
紫外線・雨・ホコリを防ぐため、カバーは必須です。
できれば耐候性の高い厚手タイプを選ぶと安心です。
日陰を確保する
建物の北側など、できるだけ直射日光の当たらない場所を選びましょう。
風通しを確保
湿気がこもりやすい場所はNGです。
盗難防止
タイヤカバーをかけることで“何のタイヤかわからない状態”にしておくと安心です。
ベランダ保管の場合も同じく、直射日光を確実に避けるため、必ずカバーを使用してください。
保管時の「置き方」による劣化も見逃せない
タイヤは置き方が悪いと、ゴムが変形し、劣化だけでなく性能まで落としてしまいます。
ホイール付き:横積み(平積み)
タイヤの重みで変形するのを防ぐために横積みします。
タイヤのみ:縦積み
横積みすると上の重量で変形しやすいです。
ラックを使うと変形防止&省スペース
縦積みで安定させるなら専用ラックが便利です。
空気圧は半分程度に落とす
規定空気圧のままだとゴムに余計な負荷がかかり、劣化が早まります。
置き方の工夫だけでもタイヤの寿命が変わるため、保管前に必ず準備しておきましょう。
日常の駐車環境も寿命に影響する?青空駐車との関係
保管だけでなく、普段の駐車環境にも日光は影響します。
青空駐車は直射日光を避けられないため、タイヤは常に紫外線と熱を受け続ける環境になります。
ただし、メーカーの保護剤が劣化をある程度防いでくれるため、「青空駐車=すぐ寿命」ではありません。
とはいえ、直射日光が当たり続ければ、ひび割れや硬化のリスクは確実に高くなります。
降車頻度が少ない人ほど、この影響は大きくなるため注意が必要です。
まとめ
タイヤは紫外線や熱に弱い性質を持つため、直射日光を当て続けると劣化スピードが一気に加速します。
特に保管中のタイヤは走行しないため保護剤が表面に出にくく、環境の影響をダイレクトに受けます。
タイヤを長持ちさせるために大切なポイント
・直射日光を避ける
・風通しの良い場所で保管する
・専用カバーを使う
・正しい置き方を守る
・空気圧を適切に調整する
これらを徹底するだけで、タイヤの劣化を大幅に抑え、安全性も維持することが可能です。
大切なタイヤを守るためにも、保管環境をぜひ見直してみてください。
参考URL
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