倉庫業とは何?どんな歴史がある?

2024年 11月27日

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ネットショップやネット通販など、インターネットで買い物をする時代に必要不可欠な倉庫業ですが具体的にはどんな業態で、どんな歴史があるのでしょう。

この記事では、そんな倉庫業について解説していきます。


倉庫業とは何?

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倉庫業は、寄託を受けた物品を保管・加工・輸送することで、生産から消費までの流通サイクルを支える重要な役割を果たす事業です。

主な業務には、物品の保管だけでなく入庫(倉庫への運び入れ)、出庫(必要時の取り出し)、そして倉庫荷役作業(物品の整理や搬送)があります。

さらに、倉庫業の一連の流れには集荷、検品、流通加工、ピッキング、包装・梱包、仕分け、出庫、配送といった工程が含まれ、これらが連携することで効率的な物流が実現可能です。

倉庫業は、物品の流通量が増大する中で私たちの生活に欠かせない存在となっています。

例えば、日常的に必要な品物や欲しいものがタイムリーに手に入るのは、倉庫業をはじめとする物流システムが機能しているからです。

経済活動の拡大とともに、倉庫業はますます重要性を増し効率化が求められるようになっています。

倉庫業を開業するには、倉庫施設が一定の基準を満たし倉庫ごとに管理責任者(倉庫管理主任者)を配置することが義務付けられています。

また、国からの登録を受ける必要があるでしょう。

近年、物流システムの高度化に伴い仮倉庫を利用する事業者が増えており、これに対応するために新たに「基準適合確認制度」が設けられました。

この制度により、仮倉庫が事前に基準を満たしていることを確認し登録手続きを簡略化することができます。

最近のトレンドとしては、倉庫の大型化と集約化が進んでおり都市郊外や沿岸部などの広大な土地に最新設備を備えた大型倉庫が建設されています。

しかし、これらの施設は人手を確保しづらく人件費が高いです。

こうした課題を解決するため、製紙、製鉄、タイヤ業界向けの自動化が進んでおり自動立体倉庫システムが注目されています。

これらのシステムは、現場に合わせてオーダーメイドで開発され導入からサポートまでを一貫して提供することで、人為的ミスの削減やコストの削減を実現することが可能です。

このように、倉庫業は物流の中心を担い効率的な物流システムを支えるために技術革新と運用の工夫が求められています。


倉庫業の種類とは?

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倉庫業にはどのような種類があるのでしょう。

この記事では、そんな倉庫業の種類について解説します。

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普通倉庫業

普通倉庫業は最も一般的で広範囲にわたる倉庫業種で、農業、鉱業、製造業、消費者が所有する物品などさまざまな種類の物品を保管します。

温度や湿度の管理が不要なもの、または一定の管理が必要な場合でも比較的一般的な条件で対応可能です。

冷蔵倉庫業

冷蔵倉庫業は、食品や薬品などの冷蔵が必要な物品を保管するための倉庫です。

通常、10度以下の温度で物品を保管しますが対象物に応じて具体的な保管温度は異なります。

食品業界では、鮮度保持が重要であるため冷蔵倉庫の役割は非常に大きいです。

水面倉庫業

水面倉庫業は、水面や湿度が高い環境で物品を保管する倉庫です。

特に湿気を保持することで品質を保つ必要がある物品、例えば原木などを保管するために使用されます。

乾燥すると亀裂が入るような物品に対して、湿度の管理が重要な役割を果たします。

危険物倉庫

危険物倉庫は、引火性や爆発性がある化学物質、劇薬、またはその他の危険物を保管するための倉庫です。

これらの物品は法律で厳しく規制されており、保管に際しては非常に高い安全基準が求められます。

火災や爆発などのリスクを最小限に抑えるため、専用の設備や厳密な監視体制が必要です。

野積み倉庫

野積み倉庫は、鉄くずや建材などの重い物品を屋外で保管するための倉庫です。

倉庫の周囲には柵や塀、フェンスなどで囲いが設けられ天候に影響されやすい物品を適切に管理します。

多くの場合、保管する物品は重量があり大量に保管されることが特徴です。

これらの倉庫業の種類は、物品の性質や保管条件に応じて選ばれ物流システム全体の効率性や安全性を支える重要な役割を果たしています。


倉庫の歴史

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倉庫業の歴史は紀元前3世紀に遡ります。

最初の倉庫は主に穀物や財物を保管するために作られ、弥生時代の日本では農業の発展とともに穴蔵や倉庫専用の建物が造られました。

古代日本では、大和朝廷によって重要な物品を保管する「屯倉」や「おおくら」などが設置され国家財政の一部を担いました。

7世紀になると、倉庫の建設技術が進歩し瓦葺きや塗土の倉庫が誕生します。

特に「正倉」などの政府管理の倉庫は、税として徴収した物品を保管する重要な役割を果たしました。

また、民間では社寺や商人が財物を守るために倉庫を利用しました。

12世紀には、湾岸地域の「津屋」や「問屋」が物品保管や荷捌き、金融業務を行い倉庫業が発展します。

その後、江戸時代には「御蔵」や「郷倉」などが確立し民間でも貿易や問屋による倉庫が広まりました。

明治時代になると、近代的な倉庫業が始まり鉄筋コンクリート造りの倉庫や機械設備が導入されました。

20世紀に入り、倉庫業は単なる物品の保管から物流センターとしてさまざまな業務を含む形に進化し、現代では在庫管理、流通加工、包装などの多様な機能を持つ物流センターが重要な役割を果たしています。


まとめ

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倉庫業はどういったものなのか、種類や歴史にも触れてきました。

現代はもちろん、倉庫は過去にも重要な物であり未来にとっても欠かせない物です。

少しでも倉庫について理解が深まるとよいでしょう。


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